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公開日:2019年9月19日

参加アーティストの第一弾を発表します

NEWS:お知らせ

2020年3月14日(土)から5月17日(日)にかけて、さいたま市で開催するさいたま国際芸術祭2020 の、第一弾の参加アーティストを以下のとおり発表いたします。
詳細につきましては、プレスリリース資料(ページ下部)をご覧ください。

参加アーティスト(第一弾発表)

篠田太郎 SHINODA Taro

造園を学んだ後に作家活動を開始する。一貫して人間と自然の関わりを深く問う作品は、匠な手作業による彫刻、映像や様々な素材によるインスタレーションやサイトスペシフィックなプロジェクトなど多岐に渡る。宇宙を含む森羅万象を「人類の営みが共在するような進化する自然として理解する」ことをテーマに、未来を思考するプロセスとしての作品を展開する。
イザベラ・ステュワート・ガードナー美術館(ボストン、2009)、REDCAT (ロサンゼルス、2005)、広島市現代美術館(広島、2002)など国内外で個展を開催するほか、シドニー・ビエンナーレ(シドニー、2016)、シャルジャ・ビエンナーレ(シャルジャ、2015)、イスタンブール・ビエンナーレ(イスタンブール、2007)、釜山ビエンナーレ(釜山、2006)など国際展にも多数参加している。

篠田太郎

《枯山水》2015、サイトスペシフィックインスタレーション、シャルジャビエンナーレ,Courtesy of Sharjah Art Foundation

アラン・カプロー Allan Kaprow

アラン・カプロー(1927-2006年)は、ハプニングの父として知られるアメリカ人アーティスト。文化評論家、生涯にわたる教育者として、知性に働きかけ、ユートピア的、政治的、同時に即興的な制作スタイルへと導き、数多くの後進を育て上げてきた。ハンス・ホフマンのもとで学んだ画家として初期のキャリアを経て、1950年代後半から1960年代にかけては、普遍的であるインタラクティブな環境芸術や参加型イベントへと移行し、改めて生活空間における日常的な活動や体験を主軸にした。カプローは、芸術と生活の境界線は可能な限り流動的且つ不明瞭に保たれるべきであると説いている。彼の作品は、アメリカおよび広く世界中で展示され上演され続けている。

アラン・カプロー

《Fluids》1967:2005,Art:36:Basel,Switzerland. Photo: Stefan Altenberger

フランク・ブラジガンド Franck Bragigand

自らを「リアリスティック・ペインター」と定義するブラジガンドは、日常にあふれるモノやゴミから現代の社会を批評的に読み解き、「日常を修復する」というコンセプトをもとに、社会に既に在るもの、なかでも古くなって忘れ去られたものや使われなくなった空間などをペイントすることで再生する。
主な展覧会やプロジェクトでは、「Utopia-Dystopia」(クレーフェルト美術館、クレーフェルト、2019)、「Arts in Marrakech International Biennale」(マラケシュ]、2009)「Art Language’」, Stedelijk Museum, (ブレダ、2017)、「金沢アートプラットホーム2008」(石川県、2008)「Urban Concern-Osaka」Breaker Project(大阪府、2004・2006)など。
2012年、自身が立ち上げたプロジェクト「Artist in residence」では、フランスの過疎化する村に滞在し、住民と関わりながら学校や公共施設などにて作品制作を展開。2016年から2019年にかけては、ペイ・ド・ビッチの47村で、プロジェクトを実施している。

フランク・ブラジガンド

《Urban Concern Osaka》2004、路面電車にペイント、Breaker Project

川井昭夫 KAWAI Akio

1948年石川県生まれ、富山県在住。1970年代から植物を主題とした制作を始める。1979年、ジャパンアートフェスティバル優秀賞受賞。以降、支持体の地色に限りなく近づけた色の絵の具を用い、表面に塗り重ねた絵具の痕跡だけをのこす絵画シリーズを制作し、植物的な表現の在り様を追求する。1992年〜2002年にかけては、北陸の過疎化する村で「表現と場の関係を問い直す」プロジェクト「野積」を企画し、廃屋でのインスタレーションや、植物そのものを表現媒体とした作品を探求。2000年代にはアガベ(竜舌蘭)の収集を開始、世界的なコレクターとなり、2017年にはアガベによるインスタレーション作品を発表する。
主な展覧会に「死なない命」金沢21世紀美術館(2017年、金沢)、「見えないように・川井昭夫」美濃加茂市民ミュージアム(2010年、岐阜)、「みどりのちから『日本近代絵画にみる植物表現』」群馬県立館林美術館(2003、群馬)、「現代の絵画:東欧と日本」国立国際美術館(1981年、大阪)など。

川井昭夫

《PLANT CIRCLE V:水が与えられなかったとせよ》展示風景、2017、「死なない命」、金沢21世紀美術館

テリ・ワイフェンバック  Terri Weifenbach

1957年アメリカ・ニューヨーク生まれ、現在ワシントンDC/パリ在住。絵画を学んだ後、1970年代から写真制作を開始する。花や草木、昆虫や鳥など、身の回りにある自然やその世界で起こる出来事、普段は見過ごされる日常のささやかな事象に焦点を当て、幻想的な風景として浮かび上がらせる。1997年に写真集『In your Dreams』(Nazraeli Press, 1997)を刊行以降、数多く出版され注目を集める。展覧会のほか、『Audubon』、『Union Magazine』、『The New Yorker』などの刊行物においても作品を発表。主な写真集は『Snake Eyes』(Loosestrife、2002, Collaboration w/John Gossage)、『The Politics of Flowers』(Onestar Press 2005)、写真家・川内倫子との往復書簡から発展したプロジェクト『Gift』(Amana, 2014)など。主な展覧会は、「The May Sun」IZU PHOTO MUSEUM(静岡、2017)のほか、「Hidden Sites」ブリッツ・ギャラリー(東京、2014)、「Snake Eyes」Addison/Ripley Fine Art(ワシントンD.C.、2002)など。

テリ・ワイフェンバック

《untitled》2002、写真集 “Lana” より

最果タヒ SAIHATE Tahi

詩人、小説家、エッセイスト。インターネット上で詩作を始め、第1詩集『グッドモーニング』(2007年、思潮社)で中原中也賞を受賞。2015年、『死んでしまう系のぼくらに』で現代詩花椿賞を受賞。2016年に刊行された詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(リトルモア)は2017年に映画化(監督:石井裕也)される。最新作『恋人たちはせーので光る』リトルモア、2019)のほか、『天国と、とてつもない暇』(小学館、2018)、『愛の縫い目はここ』(リトルモア、2017)などの詩集、またエッセイ集や小説を数多く発表する。言葉をツールに領域を横断していく最果は、2018年には太田市美術館・図書館で開催された展覧会に参加。横浜美術館の「New Artist Picks(NAP)」シリーズにて、個展「氷になる直前の、氷点下の水は、 蝶になる直前の、さなぎの中は、 詩になる直前の、横浜美術館は。 ―― 最果タヒ 詩の展示」を開催するなど、近年は空間を使った言葉の発表にも積極的に取り組んでいる。

最果タヒ

菅原直樹/OiBokkeshi SUGAWARA Naoki

1983年、栃木県生まれ、岡山県在住。劇作家、演出家、俳優、介護福祉士。「老いと演劇」OiBokkeShi主宰。桜美林大学文学部総合文化学科卒業。青年団に俳優として所属。小劇場を中心に前田司郎、松井周、多田淳之介、柴幸男、神里雄大の作品などに出演する。2010年より特別養護老人ホームの介護職員として働く。2012年、東日本大震災を機に岡山県に移住。認知症ケアに演劇的手法を活用した「老いと演劇のワークショップ」を全国各地で展開。超高齢社会の課題を「演劇」というユニークな切り口でアプローチするその活動は、近年演劇、福祉のジャンルを越え多方面から注目を集める。これまでの作品に『よみちにひはくれない』、『老人ハイスクール』、『BPSD:ぼくのパパはサムライだから』、『カメラマンの変態』など。平成30年度(第69回)芸術選奨文部科学大臣新人賞(芸術振興部門)受賞。

菅原直樹/OiBokkeshi

《よみちにひはくれない》浦和バージョン「世界ゴールド祭 2018」より  提供:(公財)埼玉県芸術文化振興財団

日本フィルハーモニー交響楽団 Japan Philharmonic Orchestra

創立指揮者渡邉曉雄。「オーケストラ・コンサート」、「リージョナル・アクティビティ」、「エデュケーション・プログラム」という三つの柱で活動を行っている。首席指揮者ピエタリ・インキネン、桂冠指揮者兼芸術顧問アレクサンドル・ラザレフ、桂冠名誉指揮者小林研一郎、正指揮者山田和樹、ミュージック・パートナー西本智実という充実した指揮者陣を中心に演奏会を行い、“音楽を通して文化を発信”している。2011年4月よりボランティア活動「被災地に音楽を」を開始。2019年4月末までに264公演を数え、現在も継続中。40年を超えて続く親子コンサート(夏休みコンサート)、九州全県をめぐる九州公演など、「人に寄り添う」「温かさ」の土壌を大切にしながら、あらゆる人々へ、世代へ、地域へ、音楽の持つ様々な力を社会に活かしていくことを目指している。

日本フィルハーモニー交響楽団

《クラシックなラジオ体操》 2017、NPO法人インビジブル、撮影:加藤甫

プレスリリース資料

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